【After Effects】輪郭検出 +α で作成するスケッチ風動画

【After Effects】輪郭検出 +α で作成するスケッチ風動画

こんにちは,masART STUDIOのカワグチです。今回は Adobe After Effects の「輪郭検出」エフェクトに一手間を加えることで,素描風の動画を作成する方法をご紹介します。



今回ご紹介する Tips は,観光案内やイベント告知動画などのアクセントとして使用できるかと思います。今回の Blog も解説動画に沿った内容となっていますので,ぜひ最後までご覧ください。

コンポジションの構成

コンポジションの構成

今回のコンポジションは3つのレイヤーで構成されています。下から順に白の平面レイヤー,動画素材,画面全体を鉛筆で塗りつぶした様な画像となっています。これらの構成を順を追って解説いたします。

新規コンポジションの作成から素材の配置

新規コンポジションの作成

新規コンポジションを作成します。今回はプリセットの「 HDTV 1080 29.97 」が選択されていますが,フレームレートは皆さまの動画に合わせて変更してください。開始タイムレコードは「 0;00;00;00 」,デュレーションを「 0;00;10;00 」とします。

平面レイヤーの配置

新規コンポジションを作成したら,平面レイヤーを配置します。タイムラインパネルで右クリックして [新規] > [平面…] を選択します。色は白が良いでしょう。平面レイヤーの代りに,和紙や水彩紙などの画像素材を配置するのもおすすめです。

動画素材の選択

続きまして,平面レイヤーの上に,動画素材を配置します。[Command] + [i]( Windows の方は [Ctrl] + [i] )で,ファイルを選択する画面が表示されますので,動画ファイルを選択します。

動画素材の配置

プロジェクトパネルに選択した動画ファイルが追加されますので,こちらをタイムラインパネルにドラッグ・アンド・ドロップします。

プリコンポーズ

動画素材を配置したら動画素材を右クリックして [プリコンポーズ] を選択します。コンポジション名は「 footage 」としておきます。プリコンポーズしておくことで,動画の差し替えを容易におこなうことができます。

「鉛筆塗りつぶし画像」の選択

一番上のレイヤーには,「鉛筆塗りつぶし画像」を配置します。先ほどと同様に[Command] + [i]( Windows の方は [Ctrl] + [i] )で,ファイルを選択する画面が表示されますので,「鉛筆塗りつぶし画像」を選択します。

「鉛筆塗りつぶし画像」の配置

プロジェクトパネルに選択したファイルが追加されますので,こちらをタイムラインパネルにドラッグ・アンド・ドロップします。

「鉛筆塗りつぶし画像」は,実際に鉛筆で塗りつぶしたものをスキャンしても良いのですが,今回は Adobe Fresco の鉛筆ブラシで塗りつぶした画像を用意しました。素材置き場にファイルを準備しておりますので,よろしければご使用ください。

「 footage 」に適用するエフェクト

エフェクト&プリセットパネル

「エフェクト&プリセットパネル」が表示されていることを確認してください。表示されていない場合は [Command] + [5]( Windows の方は [Ctrl] + [5] )を押下すると「エフェクト&プリセットパネル」が表示されます。

一番上のレイヤーを非表示

作業の邪魔になるので,一番上のレイヤー(鉛筆塗りつぶし画像)は非表示としておきます。レイヤーの表示・非表示は,目のアイコンで制御できます。

「白黒」エフェクトの適用

最初のエフェクトとして「白黒」エフェクトを適用します。「エフェクト&プリセットパネル」の検索ボックスに「白黒」と入力してください。「白黒」エフェクトが検索されますので,先ほどプリコンポーズした「 footage 」レイヤーにドラッグ・アンド・ドロップします。そうすると,画面全体が白黒になったかと思います。設定はデフォルトのままで良いでしょう。

「レベル補正」エフェクトの適用

2つ目のエフェクトとして「レベル補正」エフェクトを適用します。先ほどと同様に,「エフェクト&プリセットパネル」の検索ボックスに「レベル補正」と入力してください。2種類のエフェクト「レベル補正」と「自動レベル補正」が検索されます。「レベル補正」の方を,画面左側のエフェクトコントロールにドラッグ・アンド・ドロップします。こちらは後工程で調整しますので,ここではデフォルトのままとします。

「輪郭検出」エフェクトの適用

3つ目のエフェクトとして「輪郭検出」エフェクトを適用します。「エフェクト&プリセットパネル」の検索ボックスに「輪郭検出」と入力します。「輪郭検出」エフェクトが検索されますので,エフェクトコントロールにドラッグ・アンド・ドロップしてエフェクトを適用します。

「元画像とブレンド」の設定

エフェクトコントロールの「輪郭検出」を展開します。こちらも,後工程で微調整しますが,「元画像とブレンド」を30%前後に設定しておくと確認作業がしやすくなります。

鉛筆塗りつぶし画像に適用するエフェクトとトランスフォーム

鉛筆塗りつぶし画像を再表示

先ほど非表示とした,「鉛筆塗りつぶし画像」を表示します。

「モーションタイル」エフェクトの配置

「鉛筆塗りつぶし画像 」にモーションタイルを適用します。「エフェクト&プリセットパネル」の検索ボックスに「モーションタイル」と入力してください。「モーションタイル」エフェクトが検索されますので,「鉛筆塗りつぶし画像 」レイヤーにドラッグ・アンド・ドロップします。

「出力幅」と「出力高さ」の設定

エフェクトコントロールの「モーションタイル」を展開して,出力幅と出力高さをそれぞれ「210.0」に設定して,ミラーエッジにチェックを入れます。

「輝度&コントラスト」の適用

次に,「輝度&コントラスト」を適用します。「エフェクト&プリセットパネル」の検索ボックスに「輝度&コントラスト」と入力してください。検索された「輝度&コントラスト」エフェクトをエフェクトコントロールにドラッグ・アンド・ドロップします。ここでは,初期値のまま変更しません。

「鉛筆塗りつぶし画像 」の回転を設定

続きまして,「鉛筆塗りつぶし画像 」を回転させます。ただ,単純にクルクル回転させただけだと楽しくないので,今回はランダムに動かしたいと思います。レイヤーのアウトラインを展開して,レイヤープロパティを表示します。トランスフォームを開いて [Option] キー( Windows の方は [Alt] キー)を押しながら「回転」の横にあるストップウォッチをクリックして,エクスプレッションをプロパティに追加します。

エクスプレッションの設定

デフォルトのエクスプレッション「 transform.position 」が表示されているかと思います。こちらを「 random(360) 」に変更してください。

エフェクトの調整と仕上げ

トラックマットの設定

トラックマットの設定

「 footage 」のトラックマットを「ルミナンスキー反転マット」に変更します。トラックマットの表示がない方は、画面左下の「転送制御を表示または非表示」のアイコンを押下してください。

レベル補正の調整

このままですと線がいまいちなため,より素描風に見えるようにエフェクトの設定値を調整していきます。「 footage 」のエフェクトコントロールから「レベル補正」を展開します。エフェクトコントロールは, [F3] キーを押下すると表示されます。

レベル補正の調整(1)

再生しながらお好みのフレームで停止します。再生と停止は [スペース] キーで制御できます。ヒストグラムを見ながら「黒入力レベル」と「白入力レベル」を調整します。

レベル補正の調整(2)

「黒入力レベル」と「白入力レベル」が決まったら,ガンマを調整します。ガンマを左右に振りながら,線がきれいに見える位置を探します。はじめは大きく振って,だんだん振る範囲を狭めていくといいでしょう。

輝度&コントラストの調整

「輝度&コントラスト」を展開

「鉛筆塗りつぶし画像」のエフェクトコントロールから「輝度&コントラスト」を展開します。

「輝度」の設定

輝度を左右に振りながら,線の濃淡を決めます。

輪郭検出の微調整

仕上げに,「輪郭検出」を微調整します。再び,「 footage 」のエフェクトコントロールに戻って,今度は「輪郭検出」を展開します。

「元の画像とのブレンド」の調整

「元の画像とのブレンド」を左右に振りながら面の濃淡を決めて完成となります。

「輪郭検出」エフェクトのみと,「輪郭検出」エフェクトに少し手を加えた画像の比較となります。「輪郭検出」エフェクトのみの場合はペン画のような感じですが,少し手を加えることで鉛筆デッサン風の表現ができます。皆さまも様々な動画で試してみてください。

以上が輪郭検出 +α で作成するスケッチ風動画の紹介でした。最後までご覧頂きありがとうございます。